愛媛県議会 2018-10-04
平成30年スポーツ文教警察委員会(10月 4日)
〇
欠席委員[0人]
〇その他の出席者[0人]
〇
出席理事者[22人]
(
教育委員会)
教育長 三好 伊佐夫
副教育長・
管理部長事務取扱 武智 俊和
指導部長 長井 俊朗
教育総務課長 吉田 慶治
教職員厚生室長 竹本 豊
社会教育課長 脇水 宏
文化財保護課長 佐川 昌三
文化財専門監 谷若 倫郎
保健体育課長 平井 繁樹
義務教育課長 川崎 豊
高校教育課長 和田 真志
人権教育課長 小黒 裕二
特別支援教育課長 中村 徹男
(警察本部)
警察本部長 松下 整
総務室長 石崎 洋一
警務部長 小島 隆
首席監察官 鈴木 典男
生活安全部長 山内 泰
刑事部長 谷村 日出男
交通部長 森平 将文
警備部長 松岡 重榮
警務部会計課長 尾崎 哲朗
午前9時59分 開会
○(
古川拓哉委員長) ただいまから、
スポーツ文教警察委員会を開会いたします。
傍聴されている方に申し上げます。
委員会開会中は、所定の席で静粛に傍聴を願います。また、
携帯電話等は電源を切っていただきますよう、御協力をお願いします。
これより議事に入ります。
本日の
会議録署名者に
大西渡委員、
川本健太委員を指名いたします。
最初に、理事者から報告したい事項がある旨の申し出がありましたので、これを許可します。
○(教育長) 8月20日に記者会見いたしまして公表させていただきました障がい
者雇用率の不適切な算定につきましては、障がい者の皆様を初め、県民の皆様の信頼を大きく損なうこととなったことを改めておわび申し上げます。
厚生労働省から依頼のありました障がい
者雇用率の再点検結果につきまして、
教育総務課長から説明をさせていただきます。よろしくお願いします。
○(
教育総務課長) それでは、御報告をさせていただきます。
障がい
者雇用率の再点検結果を取りまとめ、9月27日に
愛媛労働局に平成29年度及び平成30年度の2カ年分について修正を行いました。今回の再点検は、全国で不適切な算定事例が多数判明したことから、政府におきまして国の行政機関における再点検結果の公表に合わせ、
教育委員会を含めた
地方公共団体についても再点検を実施することとされたもので、
厚生労働省からの依頼に基づき、全ての団体に報告が求められております。
再点検結果につきましては、
教育委員会の平成30年度障がい
者雇用率は、当初報告の2.41%が1.60%となり、
法定雇用率に69人不足しておりました。これは障がい者数が63人減少し、140人になったことに加えまして、対象職員の範囲が一部変更され、
非常勤職員等も対象となったことによるものでございます。
教育委員会では、これまで教員等の
採用選考試験におきまして、障がい
者特別選考枠を設けるなど、障がい者の雇用に努めてまいりましたが、障がい者のさらなる雇用拡大に向けた対応の検討に着手しておりまして、今後、国や他県の
教育委員会の
取り組み等も参考に、障がい者の方が勤務しやすい職場環境の整備に
取り組みますとともに、業務の洗い出しなどを進め、障がい者の方の活躍の場を拡大することにより、できるだけ早期に
法定雇用率を充足できるよう、努力してまいりたいと考えております。
以上が障がい
者雇用率の報告でございます。
引き続きまして、私の方からお手元の
教育委員会の点検・評価に関する報告書について御説明をさせていただきます。
教育委員会では、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づきまして、平成29年度に実施した事業の
執行状況等について点検・評価を行い、お手元の報告書を9月25日付で
県議会議長宛てに提出し、議員の皆様にも配付させていただき、あわせて
教育委員会のホームページにおいても公表をしたところでございます。
報告書の概要について御説明をいたします。
1ページを御覧ください。
点検・評価の対象は、平成29年度の
教育基本方針の9項目に基づく重点施策80事業等としております。また、
愛媛大学大学院の
露口教授等3名の
学識経験者から御意見をいただき、点検・評価の客観性を確保いたしました。
2ページでございます。
報告書の構成といたしましては、
教育基本方針ごとに
基本方針の概要及び成果指標、事業の
実施状況、
学識経験者の意見、
教育委員会の評価をまとめておりまして、3ページ以降に記載のとおりでございます。
また、少々飛びますけれども、46ページからは昨年度実施した点検・評価における課題への対応状況、53ページからは
教育委員会の活動報告、59ページからは個別事業の
実施状況を記載しております。
この点検・評価を踏まえた結果でございますが、9つの
教育基本方針のもと、各所属におきまして事業の目的や必要性に鑑み、おおむね順調に取り組めたと考えております。
基本方針ごとに設定している40項目の成果指標の結果を見ましても、一部は前年度の数値に届かなかったものの、全体的に目標達成に向けて
取り組みを進めることができたと考えております。
以上で説明を終わります。
○(
古川拓哉委員長) それでは、
教育委員会の議案の審査を行います。
定第112号議案、定第121号議案、定第124号議案及び定第125号議案を一括議題として審査を行います。
理事者の説明を求めます。
○(
教育総務課長) それでは、
教育総務課関係分について御説明をいたします。
資料2の155ページをお開きください。
定第124
号議案専決処分の承認についてでございますが、これは平成30年度愛媛県
奨学資金特別会計について、平成30年7月
豪雨災害で被災した生徒への奨学金の貸与に要する経費に係る
歳入歳出予算の補正について、専決処分を行ったものでございます。
まず、歳入についてでございますが、169ページをお願いいたします。
4の
国庫補助金、5の
一般会計繰入金は、奨学金の貸与に要する経費に充当するものでございます。
次に、歳出につきましては、171ページをお願いいたします。
1の貸付金は、被災による就学が困難となった高校生等に対し、
被災特例枠として無利子で学資金を貸与するための経費でございます。
続きまして、定第121
号議案専決処分の承認のうち、
教育総務課分について御説明をいたします。
107ページをお開きください。
1の
教育委員会費のうち、
奨学資金特別会計繰出金でございますが、先ほど御説明いたしました
奨学資金特別会計の
被災特例枠の運用に必要な経費の一部を一般会計から
特別会計に繰り出すための経費でございます。
続きまして、定第125
号議案専決処分の承認について御説明をいたします。
175ページをお開きください。
愛媛県
奨学資金貸与条例の一部を改正する条例でございますが、先ほど御説明いたしました
奨学資金貸付金の
被災特例枠について、
豪雨災害による被害を受けたことを原因として奨学生に採用された者に対し、
高等学校等の卒業等を要件に、奨学金の返還を免除するための改正でございます。
以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○(
義務教育課長) 定第121
号議案専決処分の承認のうち、
義務教育課分について御説明いたします。
資料2の107ページをお開きください。
1の
教育委員会費のうち、災害時
緊急被災児童生徒就学支援事業費でございますが、平成30年7月豪雨による被災に伴い、経済的な理由により就学困難となった
小中学校等の
児童生徒等に対して、学用品費や給食費等の支援を行うための経費でございます。
次に、2の
教職員人事費の災害時
緊急学校教育活動支援員配置事業費でございますが、
豪雨災害により臨時休業や夏季休業の前倒しを余儀なくされた学校に、
児童生徒の学習や進路対策におくれが生じないよう、
学習サポート等を行う
教育活動支援員を配置するための経費でございます。
以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○(
高校教育課長)
高校教育課関係分について御説明いたします。
資料2の45ページをお開きください。
定第112
号議案愛媛県
県立学校設置条例の一部を改正する条例についてでございますが、この改正は、
伯方高等学校の入学者数の減少に伴い分校化するため、この条例の一部を改正し、平成31年4月1日から施行しようとするものでございます。
続きまして、定第121
号議案専決処分の承認についてでございますが、資料2の107ページをお開きください。
3の
教育指導費の
被災生徒通学費補助事業費でございますが、平成30年7月
豪雨災害により、
公共交通機関や住宅等が被災し、通学手段の変更を余儀なくされた
県立高校等の生徒に対して、通学に要する費用の
増額相当分を補助するものでございます。
以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○(
古川拓哉委員長) 以上で理事者の説明が終わりました。
委員の皆さん、議案に関する質疑はありませんか。
○(
川本健太委員) 御説明ありがとうございました。
ことしの7月の
豪雨災害に関連して、南予を中心に県内各地で大きな被害を受けた中で、先ほどいろいろ御説明いただいた災害時の
緊急被災児童生徒就学支援事業であるとか、いろいろな
取り組みをやってくれているということに大変心強く思っております。
その中で、今般創設された
被災特例枠の奨学金について少し御説明をいただきたいんですけれども、お願いします。
○(
教職員厚生室長)
県教育委員会におきましては、これまでも
経済的理由によりまして就学困難な生徒につきましては、奨学金を貸与してまいりました。しかしながら、今回の7月豪雨で甚大なる被害をこうむりましたことから、災害を原因として就学が困難になった生徒に対して奨学金を貸与する
被災特例枠を今回設けております。
この
被災特例枠の大きな特徴は、奨学生に採択されましたら被災のあった7月にさかのぼって奨学金を貸与するということと、在学する高校等を卒業しましたら、申請により奨学金の返還を免除するということでございます。
具体的に対象となる生徒でございますけれども、高校等に在学している生徒でございまして、その生徒の生計を主に維持している保護者などが
豪雨災害を原因といたしまして居住する家屋が被害を受け、床上浸水以上の
罹災証明書の交付を受けた場合あるいは
保護者等が死亡または重篤な障がいを負った場合、さらには失業または収入が減少した場合に対象となるものでございます。このいずれにつきましても、一定の所得要件を設けているところでございます。
○(
川本健太委員) この対象となる生徒の数はどれぐらいを想定されていて、また、現時点でどれぐらい申し込みがあるのか、教えてください。
○(
教職員厚生室長) 想定した人数でございますが、被災直後で具体的な数字までは把握できておりませんでしたので、
県立学校の生徒で実際に避難所に避難された方が133名おられましたので、それをもとに140名と想定しております。
また、現在の応募状況でございますけれども、9月末から募集を開始いたしまして、申請期限が10月31日になっておりますので、まだ手元には応募書類は来ておりませんけれども、各学校から数件の問い合わせが参っておるところでございます。
○(
川本健太委員) 先ほど採択されたら7月にさかのぼってというお話があったかと思うんですけれども、確認なんですけれども、高校3年生でも、2年生でも、1年生でもしっかり卒業すれば全額返さなくていいということでよろしいですか。
○(
教職員厚生室長) この
被災特例枠の事業は平成30年度単年度の事業となっております。したがいまして、高校3年生であれば、採択されれば7月にさかのぼって卒業までとなりますが、在学1年生、2年生につきましては、今回採択された分につきましては、7月から来年3月までという形になっております。
○(
川本健太委員) 1年生、2年生が奨学生となった場合に、来年度継続するようなお考えはあるのでしょうか。
○(
教職員厚生室長) 今回の災害が非常に甚大なものであるということを踏まえまして、まずは今回の
被災特例枠の
応募状況等を見ました上で、需要があれば来年度も支援をしていく必要があるのではないかと考えておるところでございます。
○(
福田剛委員) 資料2の45ページの112号議案なんですけれども、
伯方高等学校の分校化について、詳しくお話を聞かせてください。
○(
高校教育課長)
県立高校の再編整備につきましては、入学者の人数が41人を下回ることが3年連続となった場合に分校化し、その後、31人以上をキープできないときは募集停止という流れになります。
今回の
伯方高校につきましては、
入学生徒数40人以下が3年連続となり、分校化の基準に該当したために分校化されるということになります。
伯方高校の
入学生徒数は平成28年が37名、平成29年が33名、平成30年が35名でした。
○(
福田剛委員) 余りよくわかっていないんですけれども、分校と本校の違いというのは何でしょうか。特に子供たちにとって何か影響があるんでしょうか。
○(
高校教育課長) 本校には校長及び事務長というものが在籍いたしますが、分校には教頭職の分校長しかおりません。そういった意味で分校は、
教職員定数も本校に比べてその2名を含めて若干減ることになります。ただ授業に当たる教員の数はほぼ同数が維持されることが見込まれております。そうすると学校で学ぶ生徒にとっては、その
教育内容については保障が続きます。なおかつ今回の分校化に際しまして、
伯方高校の入学定員60名は維持されますので、生徒にとっての状況は変わらないと考えております。
○(
福田剛委員)
伯方高校は
いろいろ部活動とか、給食を出したりとかして、生徒獲得に頑張っていらしたんですけれども、なかなか現実的には40人をとれないんですけれども、それで分校というのはどこの高校の分校になるか決まっているんですか。
○(
高校教育課長) 今議会で
伯方高校を分校化するという条例案が可決されれば、それを受けて10月の
定例教育委員会で生徒定員や通学区域に係る
教育委員会規則の改正を行う予定でございまして、その規則の中で本校が示されることとなります。
したがって、
教育委員会では、その規則改正が行われるまではどこになるということは申し上げられないんですけれども、先般、
伯方高校の同窓会と地元の方の陳情要請をいただきまして、そのとき地元の方からは、もし分校となるのであれば本校を
今治西高校にという強い要望が出ております。そういったことも念頭に置きながら、総合的に判断されるのではないかと考えております。
○(
福田剛委員) 私は
今治西高校の卒業生なんですけれども、分校化されるのであれば
今治西高校の分校にしてほしいというのが地元の声だと思います。恐らく在校生や保護者、これから入学される方々の御要望なので、そのあたりを考慮いただくようお力添えをお願いいたします。要望といたします。
○(
高校教育課長) 力添えというほどのことはできないと思いますけれども、そういった御意見をいただいたわけでございますので、申し伝えておきたいと思います。
○(
古川拓哉委員長) ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○(
古川拓哉委員長) それでは、せっかくの機会ですので、所管事項も含めて質問はありませんか。
○(
福田剛委員) 続けて
高等学校の話なんですけれども、一般的な話として、大学には
経済学部経済学科とか、
法学部法学科とか、そういった専門的な科目があります。小学校、中学校は
義務教育なので、同じものを勉強しますが、
高等学校にいくと、農業科とか、機械科とか、工業科とかがあるんですけれども、私の行った高校は普通科というのがありました。普通科とは何を指しているのか教えてください。
○(
高校教育課長) まず、法制度から簡単に御説明申し上げます。
高等学校設置基準というものを
文部科学省が
学校教育法の省令として出しておりまして、この中に
高等学校の学科は次のとおりとすると定められております。1として
普通教育を主とする学科、2として
専門教育を主とする学科、3として
普通教育及び
専門教育を選択履修を旨として総合的に施す学科、この3つでございまして、それが第5条で定められているのですが、第6条に
普通教育を主とする学科は普通科とするというふうに定められております。
では、普通科とは何かということになってくるわけなんですけれども、
先ほどお話がございました農業、工業、商業、水産、家庭等の
専門教育を施さない、基本的には中学校で学習しますような国語、理科あるいは
高等学校では地理歴史や公民等というふうになったりしますけれども、そういう各学年に共通する教科を通じて教育が行われるものが普通科ということになります。つまり
専門教育を施さない一般的な教科を教育していく、これが普通科でございます。
○(
福田剛委員)
専門教育をしないものを普通科というふうに、言葉では僕もわかります。では、大学に普通科があるかというと、ないんですよね。だから多様性を求める今、
ダイバーシティとかいろいろありますが、普通科という名前、普通ということ自体がもはや何を定義するのか難しい時代になっていて、そういった時代の中で愛媛が考える普通というのは何なんだろうなと、そういったことを考えることも必要なのかなと思っているんですけれども、では、何の科目が普通に入るのかというのを愛媛県では定めているかどうか教えてもらえればと思うんですが。
○(
高校教育課長) 何の科目がというのは、例えば国語という教科にいたしましても、
専門教育においても履修するわけでございまして、これは
学習指導要領で示されているものの分類に従って普通教科というものがございます。
冒頭お話がございました多様性ということについて、大学には普通科、普通学科というのは確かにございませんが、例えば文系の総まとめとして人文学科であるとか、総合学科というようなものはございます。
愛媛県の
高等学校の
普通教育ということについては、おっしゃるように多様性の時代でございますので、それぞれの高校で普通科の中を類型やコースということで分けて、それぞれ独自性、特殊性というものを出そうとしている例がございます。
幾例か申し上げますと、
小田高校には普通科の中に
グローカル類型というものをつくりまして、例えば
ふるさと探訪学であるとか、
ふるさと創生学ということで、みずからテーマを設定して地域に企画提案を行う
プロジェクト学習を行ったりしております。それ以外に
新居浜西高校は、従来は理系、文系としておりましたものを、理系を
理数医療類型、文系を
人類社会類型としています。
あと伊予高校では、
芸術クリエーションコースというものを置きまして、音楽・美術・書道などで将来の進路を切り開きたい生徒のためのコースを設置しております。そのほかにも
健康スポーツコースというようなスポーツをメーンとした学科なども普通科の中に置かれているということで、法制度の中でそういったコースや類型をつくることで、委員がおっしゃったような生徒の多様性に対応しているというのが実態でございます。
○(
明比昭治委員) それでは、2つほど聞きたいと思います。
1つは、最近の
地球温暖化による異常な気温上昇ですが、35℃を超えるような日が連続していますし、40℃を超えるような日もあったわけなんですけれども、中でも熱中症による死亡者が全国でも何百人も出るような状態になってきております。
したがって、まずは子供たちの命を守るということから入らなければならぬというような事態になってきておるのかなと思います。学校の
教育環境の中でも冷房を整備していくことが必要かとも思います。
そういう意味で、今まで
高等学校の耐震化に予算を投じてきたから、その関係でおくれがちになっておるということではありますが、耐震化については一応めどがついたので、次に
エアコン設備に力を入れて取り組んでいかなければならぬと思います。
ことしの地方自治体の予算の組み方を見ておりましたら、それぞれの市町の
教育委員会でもかなり努力をして予算を組んでいくということで、議案が提出されておる議会も方々で見受けられましたけれども、そういう中でも愛媛県の
エアコン設置率は全国でも非常に恥ずかしい状況で、我々も寂しい限りで、しっかり頑張っていただかなければならぬと思うわけです。
そんな中で、一部では
保護者負担で
エアコンを設置しておる学校もあると聞きますが、そういう対応でいいのか、アンバランスな状況が出ているのではないかなという気がします。そういう意味で、公の責任としてこれからどう取り組んでいくのか、
取り組みの状況を含めてお聞かせいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○(
高校教育課長)
県立学校について御回答いたします。
県立学校のうち、
特別支援学校の空調施設については、特に体温調節が難しい
児童生徒が使用する教室を優先して、これまで県費による整備を進めておりましたけれども、全ての
児童生徒の健康管理に万全を期するため、これを加速しまして、
特別支援学校については今年度中に全教室への整備を完了する予定でございます。
高等学校、
中等教育学校については、ことし9月1日現在の調査によりますと、
委員お話のとおり
私費会計によりまして、
普通教室で76.4%、図書室等の
特別教室が35.9%に空調設備が配置されております。両方合わせた設置率は49.7%でございます。このうち
特別教室の一部では、県費による整備も行ってまいりましたが、
普通教室については、保護者からの要望等により、各学校において
私費会計で設置されているというところでございます。
県教育委員会といたしましては、災害級の猛暑といった近年の気象状況を踏まえて、
高等学校及び
中等教育学校についても、生徒の健康への配慮や快適な学習環境の確保の観点から、空調設備のさらなる設置促進は喫緊の課題と認識しております。今後、国の動向でございますとか、他県の状況を注視しながら、それぞれの学校の実情に応じた適切な整備方策について検討してまいりたいと考えております。
○(
義務教育課長) 小中学校の
エアコンの設置につきましては、今議会で教育長から答弁いたしましたように、耐震化を優先して取り組んできたということもございまして、平成29年4月の
普通教室の
エアコンの設置率は5.9%で、全国41位にとどまっているという状況でございます。
ただし、この猛暑の中、各市町におきましても
エアコンの設置は本当に喫緊の課題であると捉えておりまして、ことし9月の時点で
普通教室の設置率は34.1%と上がっておりまして、今年度中に4市町が整備を完了するということで、年度末には40%を超える見込みとなっております。
国においても
財政的支援を拡充する動きがあることから、しっかり情報を捉えて各市町に伝えるとともに、各市町の中でも優先順位を上げて少しでも設置率が上がるよう、今、担当者が各市町を訪問しているところでございますので、今後とも適切に助言をしてまいりたいと思います。
○(
明比昭治委員) お答えいただいたように、努力いただいているということで、その重要性というのはみんなが理解されていると思いますから、公の責務として、できるだけ早く快適な学習環境を整備していただいたらと思います。
次に、先般、新聞を見ておると、
文部科学省が、今までは普通学級でスーパーサイエンスとかいろんな指定事業に取り組んできておりますけれども、農業高校でも地方創生の新しいプログラムを考えて取り組めば指定するということで、全国80校を対象に来年度から取り組むというような計画があるという記事を見かけました。
それで、いわば職業高校も後継者の不足が言われておる中で、地域を担う子供たちをしっかりと育成する学習の場というのは大事なことであるし、もちろんそれが地方創生につながっていくんだろうと思いますので、ぜひこれは頑張ってやらないかぬ。県内には県立の農業高校が6校あったと思うんですけれども、早くどこか頑張ってそういう指定事業を受けられて、子供たちが大事な役目があることを理解するような、また、目標を持てるような環境づくりに取り組んでほしいと思います。その考え方や
取り組み状況がわかっておれば聞かせてくれますか。
○(
高校教育課長) 本県の農業学科を有する高校は、例えば上浮穴高校のように普通科と併設しているものを含めますと12校ございまして、それぞれに頑張って取り組んでくれているところでございます。そしてまた、後継者づくりが本県の非常に大きな課題だということも認識しております。
委員からお話がございました国の事業については、地域との協働による
高等学校教育改革推進事業という事業の予算化が進められておりまして、これは、
高等学校が、自治体あるいは大学等の高等教育機関、産業界と共同してコンソーシアムを構築し、地域課題の解決等の探求的な学びを実現する
取り組みを推進するということで、地域振興の核になること、そのための
高等学校の機能強化を図ることを目的とした事業でございます。
こちらは、グローカル型、地域魅力化型、そしてプロフェッショナル型の3パターンに分かれておりまして、その中のプロフェッショナル型が専門学校を対象としたものでございます。全国で指定校に選ばれるのは計50校の予定であるとの新しい情報が入っております。
実は、本県でも、この教育改革推進事業の3つのパターンにチャレンジしていくように、それぞれの学校に声かけをしているところです。
それ以外に、農業高校におきましては、グローバルGAPや県GAPに対する
取り組みもございます。
グローバルGAPにつきましては、南宇和高校、川之石高校、それから丹原高校が既に認証を受けておりまして、南宇和高校と川之石高校は全国の高校で6番目、7番目ということであり、柑橘ではこの2校しかございません。丹原高校はブドウで認証を受けました。それからJGAPをとっている伊予農業高校が、グローバルGAPによるお米での認証取得を目指しており、現在審査を終了しているところでございます。
それ以外では、西条農業高校がうまいぞ菜というサラダ菜とミツバで県GAPの認証取得に取り組んでおりまして、県内の農業高校でそういった機運が既に高まっておりますので、地域農業の活性化及び後継者育成につながればと期待しておるところでございます。
○(
明比昭治委員) 今、農業高校に進む子供が少ないと言われておる中で、ことしは秋田の金足農業高校が甲子園で活躍をして、農業高校が世間に見直されるというような動きがあるんですけれども、それは別としてですが、しっかりとした学習目的を持ちながら教育に取り組んでいただくということで、頑張ってほしいと思います。
それで、先ほど説明があったグローバルGAPの認証取得の
取り組みですが、いいことなので、地産地消も含めてですけれども認証取得で消費者にも安心してもらい、それがひいては地域経済にも波及していく、また、愛媛県は農産物の輸出にも取り組んでおるわけなんですけれども、地域が一体になってそういうことに取り組むときに、認証取得が生かされる方向につながればと思うんですが、そういうつながりを持つような
取り組みは、今、ありますか。
○(
高校教育課長) グローバルGAPの認証取得は一般の農家でもできるんですけれども、一般の農家がやるのはなかなか難しいところです。しかし
高等学校でそういった認証取得の経験をした者がいずれ営農者となったときには、そういった製品の品質向上の知識を持って地元に根づいてくれたら、地域の農業がさらに発展するのではないかと考えております。
また、グローバルGAP以外でも、例えば上浮穴
高等学校の森林環境科ではクロモジというものを活用してアロマオイルを精製して売っていこうとしており、また、北宇和高校の生産食品科ではユズを用いたお菓子を開発しておったり、八幡浜高校の商業科ではみかん検定を行ったり、あるいは丹原高校では先般、台湾でブドウの販売活動をしたりということで、愛媛の農産物を広く広めていくという役どころも農業高校として果たしているところがございます。そういった経験が地域の農業の活性化や将来の営農者の育成につながればと思っております。
○(
明比昭治委員) あともう一つ、愛媛県は畜産にも力を入れておりますが、特に南予はそうなんですけれども、農業高校でも野菜や果物のほかに畜産にも力を入れていくべきだろうと思っています。畜産の学習に取り組まれておるところは非常に少ないんじゃないかと思うのですが、それはどうなんですか。
○(
高校教育課長) 畜産には大家畜、中家畜、小家畜とございますが、教育で全てを活用しているのは野村高校の畜産科のみでございます。伊予農業高校等でも家畜を飼っておりますけれども、全種類飼っているわけではございません。南予では川之石高校でも豚舎で豚を飼っていた時期がありましたが、今は飼育しておらず、畜産を学ぶ場面は確かに少なくなってきております。ただ現時点で畜産教育にどんどん力を入れていくかどうかというところについては、いろいろな調査しながら状況を踏まえて考えていきたいと思っております。
○(本宮勇委員) 私からは、小中学校、
県立学校の廃校の関係でお伺いしたいんですけれども、実は先日テレビを見ておりましたら、全国の廃校のことを取り上げていて、特に北日本のある県では、信じられないぐらい学校が減少をしておると。これは少子化や高齢化が本当に影響しているんだろうなと思うんですけれども、そんな中で愛媛県の状況をお伺いしたいと思います。聞くところによりますと、特に小中学校がピーク時の半分以下になっておるというような話もあるので、県内の小中学校、
県立学校について、まず御報告いただければと思います。
○(
義務教育課長)
委員お話のとおり、ここ10年の公立小中学校の廃校は88校となっております。学校数は昭和31年がピークで、現在は、その約47%になっているということでございます。廃校の状況でございますが、平成14年度から
文部科学省で実施している廃校状況調査がございまして、それ以降蓄積している資料がございます。平成14年度以降の廃校数は小学校で100校、中学校で26校、そのうち廃校が新たに活用されているのは89校、約7割という状況になっております。
廃校の活用状況としましては、校舎は主に生涯学習センターなどの社会教育施設や児童クラブへの転用であるとか、国や民間への貸与等がございます。屋内運動場、いわゆる体育館は地域のスポーツ団体等による活用を見込んで社会体育施設として活用されています。
また、教職員住宅は公共住宅に転用して、定住・移住者の支援による地域活性化に係る事業等もあるということで、昨年度、新居浜市で廃校になりました若宮小学校は、早速、新居浜市の社会教育施設、生涯学習センター若宮学習館として転用されて使われていると聞いております。それから今治市では、上朝小学校がJFAの女子サッカーアカデミーの寄宿舎として校舎が活用されています。また、今治市のほぼ中心街で、今治小、美須賀小、日吉小、城東小が吹揚小の1校になったわけですが、美須賀小は、ことし3月に医療法人に有償譲渡されて、平成32年4月から介護老人保健施設等に利用されるとお聞きしております。
教員住宅等の例で言えば、八幡浜市の大島小学校の校舎は大洲産業振興センターのアワビ等の養殖施設に転用済みで、そこの教員住宅を大島地区の移住・定住施策の住宅として転用しております。このようにさまざまな事例がございまして、県としましては、やむなく廃校となった施設等については、有効に活用することが大事であると考えております。
国におきましても、実は施設を建てるときには国の補助金が入っているんですが、平成20年度ごろから10年経過した施設は有償、無償にかかわらず補助金の返還は不要ということで、有効活用しやすくなっております。ただし、耐震化等の問題があってなかなか活用できない施設も当然あるんですが、資源を有効に活用するよう、引き続き各市町に話をしていきたいと思います。
○(
高校教育課長)
県立学校について御説明申し上げます。
過去10年ですと4校が廃校となっております。平成21年に今治南高校大島分校、平成22年に野村高校土居分校、平成24年に北宇和高校日吉分校、平成25年に中山高校が廃校となっております。11年前になりますと、
伯方高校岩城分校が廃校になっております。
活用状況について申し添えますと、
伯方高校岩城分校につきましては、企業の外国人実習生の寮として活用されております。今治南高校大島分校と野村高校土居分校については、現在、県の遊休地として公表しております。北宇和高校日吉分校につきましては鬼北町へ無償譲渡した後、企業、農協等に貸されて、高付加価値植産物を栽培・研究する施設として活用されております。中山高校につきましても、伊予市へ無償貸与いたしまして、その後、体育館がプロバスケットボールチーム、愛媛オレンジバイキングスの練習場として活用されたり、地域住民あるいは青少年の交流施設として活用されているところでございます。
○(本宮勇委員) ありがとうございます。
小中学校の廃校の総数は88校と言っておられたんですけれども、東・中・南予の地域的状況はどんな状態になっておるのかということと、さっき活用状況について詳しく説明をしていただきましたが、テレビでも活用状況について放映しておったんですけれども、宿泊施設だったり、プールや校舎を使っていろいろな淡水魚を紹介する水族館として活用したりというように、非常にユニークな
取り組みをしているところも結構あったように思います。
今治市内の学校も統合されて、市内の学校は場所的にもいいものですから病院等が活用できるんですけれども、どちらかというと過疎化が本当に進んでいる地域においては活用がなされていないところがまだまだあると思いますので、これは県の
教育委員会の仕事じゃないかもわかりませんけれども、市町の
教育委員会と連携をとりながら有効活用を図っていただきたいと、これは要望とさせていただいたらと思います。よろしくお願いします。
○(
義務教育課長) ここ10年間で廃校が88校ということで、内訳は小学校74校、中学校14校でございます。地域別では東予が10校、中予が8校、南予が70校ということで、御案内のとおり少子化が進んでおります南予地域の学校の統廃合が進んでいるという状況でございます。
それから、過疎化が進んでいるところの活用をということでございますが、例えば松山市興居島の泊小学校では民間に提案を公募して、20年間無償でカフェやイベント会場にするなど、それぞれ過疎化をとめるため、定住促進のために廃校を活用する事例があります。
実は、国も2010年度に廃校活用プロジェクトの事業を立ち上げたということで、
委員お話のとおり、それぞれの施設が有効に活用できるように、市町に対しまして、先ほど言いました補助金は10年たったら有償、無償にかかわらず返還不要というようなこともしっかり周知をしつつ、活用事例が増えるように進めてまいりたいと思います。
○(
古川拓哉委員長) ほかに質問はありませんか。
○(
川本健太委員) 私からは、中学校の休日の部活動手当についてお伺いしたいんですけれども、先日、中学校の教員の方から現場の声を聞いてほしいということでお話を伺いました。というのが、これまで休日の部活動手当に関しては、4時間以上で3,600円というふうに決まっていたかと思うんですけれども、ことしの8月から4時間以上だけじゃなくて、2時間から4時間の枠も設けて、金額でいうと1,800円の手当がつくようになったと。これに関しては、
教育委員会が、部活動に出てくれている先生方に対して4時間に満たなくても手当を何とかつけようということでやってくれたことだと思っております。
ただ現場の声としては、部活動は3時間程度というような県の方針も出ている中で、今まで4時間やっていたものがおおむね3時間になった、熱心な先生ほど時間を短くしなければならない、そしてこれまでもらっていた手当も半額になってしまったというところで、
教育委員会の思いとは違う思いを学校の先生方が持ってしまっているというようなことでした。実際にこういった現場の声がこちらに届いているのかどうか、それをまずお伺いしたいんですが。
○(
義務教育課長) まず、手当等につきましては、
委員お話のとおり、これまで4時間をしないと部活動手当3,600円が出なかったものを、2時間であっても出るようにしたところでございます。これは国の指針におきましても、休日等は長くても3時間ということでございましたので、3時間というのではなくて、教員の働き方改革の一環として、2時間でも出るように、
教育委員会としては改善をしたという認識でございます。
中四国におきましても、9県のうち、本県も含めまして7県が2時間から4時間という手当の設定をしておりますので、本県が特別という状況ではございませんが、ただその辺の趣旨等が学校現場まで十分周知できていないようであれば、再度、指針等については保健体育課から、手当につきましては、4時間を超えないと出さないというわけではなくて、2時間であっても出るようにしたという趣旨を、引き続き周知したいと思っております。
○(
保健体育課長) ことし3月に国が運動部活動のあり方に関する総合的なガイドラインというものを示しているわけなんですけれども、これは成長期にある生徒が運動・食事・休養・睡眠のバランスのとれた生活を送ることができるよう、スポーツ医・科学の観点からの研究も踏まえて、1日の活動時間は長くとも平日では2時間程度、休日では3時間程度として、できるだけ短時間に合理的で効率的・効果的な活動をしましょうということで策定されたものでございます。
県におきましても、この国のガイドラインを踏まえまして、生徒の健全な成長や教員の業務負担の軽減という観点も踏まえまして、運動部活動のあり方に関する方針を定めましたけれども、その過程におきましては、市町や学校関係者あるいは関係団体の意見もお伺いした上で、やはり平日は2時間程度、休日は3時間程度というのが好ましいだろうということで定めたものでございます。
ですから、そういったことを現場の先生方にもぜひ御理解いただきまして、といいましても4時間、5時間という活動を否定しているわけではございません。先ほど
義務教育課長からもございましたように、活動の上限が休日ですと3時間ということでございますが、大会前なんかですと集中して練習するということがあると思いますし、また、その反面、そうでないときには活動時間を短縮して、月間あるいは年間でなべてみれば3時間程度になっておるというようなことで、生徒の健全な成長のためにも、そういう活動をお願いできたらということで御理解をいただきたいと思います。
○(
川本健太委員) 丁寧な御説明ありがとうございました。
やはり
教育委員会としては、生徒のことはもちろんですけれども、先生方のことも考えてこういった制度をつくってくれているものだと思っていますので、それがうまく伝わっていないのでこういった声が上がってきているんだろうと思います。そういった中にあって、3時間程度としているんであれば、3時間の枠をつくってもいいんじゃないかというような声もあるので、他県も2時間から4時間の枠で、愛媛だけが特別じゃないというのはわかっているんですけれども、先ほど言ったように、こちらの思いが伝わっていないがゆえにそういった声も出てくるんだろうと思いますので、柔軟に対応していただいて、先生方に思いが伝わるように
取り組みをしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○(
古川拓哉委員長) 要望でいいですか。
○(
川本健太委員) 要望です。
○(
古川拓哉委員長) ほかに質問はありませんか。
○(
大西渡委員) 愛媛の子供たちも一生懸命勉強していただいておると思いますが、全国の学力・学習状況調査の状況がわかれば教えていただきたいんですが。
○(
義務教育課長) 今年度の全国学力・学習状況調査の結果が7月に報告をされましたが、今年度は3年ぶりに理科が加わって実施されました。小中学校ともに国語、算数・数学、理科全てにおいて全国平均正答率以上の結果となっております。
県教育委員会では、これまで全国上位の学力水準を目標にしてきたところでございますが、その結果を見たときに引き続き全国上位の学力水準の維持ができていると分析しているところでございます。
○(
大西渡委員) 上位の方であると、トップ10かなと思ったりするんですけれども、上位という状況は先生方の努力でそうなったんだろうと思いますが、その状況を今後も続けていくために、何か特別なことをしていくのですか。
○(
義務教育課長) 順位でございますが、全国順位を積極的に公表しているつもりではないんですけれども、以前の学力向上推進計画の中でトップ10を目指すということでございまして、本県なりに全部の平均正答率を合計した順位は出しております。平成30年度でいいますと、国語、算数、理科合わせて小学校は10位、中学校が6位という状況でございます。
子供たちの学力を維持するのにどうしているかということでございますが、愛媛県学力向上推進計画というのがありまして、最初に5カ年計画を立てまして、昨年度3カ年計画を立てております。これは新
学習指導要領の全面実施を見据えて3カ年計画ということで、それに沿って子供たちの学力定着・向上を図っているところでございます。
具体的にどんなことをしているかというと、学校の規模や状況によって学力が違いますので、それを各学校がしっかり把握して課題を整理するために、愛媛県独自に学力向上推進主任を置いております。
それから、愛媛の子供たちの学力の状況はどうかということで、県独自の学力診断調査を実施しておりまして、これは国においては国語、算数、3年ごとに理科ですが、小学校では4教科、中学校では5教科の全ての教科で学力の定着状況を把握して、できていないところの授業改善はどうすればいいかということなどにつなげております。
あと先生方の負担軽減を含めまして、授業や宿題等で使える資料を県の方で作成しまして、各学校で自由に使えるように配布をしているところでございまして、かなり活用されているということで、新たなというよりも、これまで学力向上推進計画にのっとってやってきたものを引き続き着実に実施していきたいという状況でございます。
○(
古川拓哉委員長) ほかに質問はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○(
古川拓哉委員長) それでは、質疑等もないようですので、採決を行います。
定第112
号議案愛媛県
県立学校設置条例の一部を改正する条例を議題とし、本件を原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
古川拓哉委員長) 全員挙手と認めます。
よって、定第112号議案は原案のとおり可決決定いたしました。
次に、定第121
号議案専決処分の承認について(平成30年度愛媛県一般会計補正予算(第4号))中、歳出第10款関係分を議題とし、本件を承認することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
古川拓哉委員長) 全員挙手と認めます。
よって、定第121号議案は承認することに決定いたしました。
次に、定第124
号議案専決処分の承認について(平成30年度愛媛県
奨学資金特別会計補正予算(第1号))を議題とし、本件を承認することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
古川拓哉委員長) 全員挙手と認めます。
よって、定第124号議案は承認することに決定いたしました。
次に、定第125
号議案専決処分の承認について(愛媛県
奨学資金貸与条例の一部を改正する条例)を議題とし、本件を承認することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
古川拓哉委員長) 全員挙手と認めます。
よって、定第125号議案は承認することに決定いたしました。
以上で、
教育委員会の議案の審査を終了いたしました。
ここで休憩いたします。午後1時から再開し、警察本部の議案の審査を行います。
午前11時9分 休憩
――――――――――――――
午後0時58分 再開
○(
古川拓哉委員長) 再開いたします。
傍聴されている方に申し上げます。
委員会開会中は、所定の席で静粛に傍聴願います。また、
携帯電話等は電源を切っていただきますよう、御協力をお願いします。
最初に、理事者の異動がありましたので、新任理事者を紹介いたします。
○(警務部長) 警察本部警務部長の小島と申します。このたび着任いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○(
古川拓哉委員長) これより議事に入ります。
ただいまから、警察本部の議案の審査を行います。
定第100号議案、定第120号議案及び定第126号議案を一括議題として審査を行います。
理事者の説明を求めますが、報告第16号についても、あわせて報告願います。
○(警務部会計課長) それでは、定第100号議案平成30年度愛媛県一般会計補正予算(第5号)中、歳出第9款警察費について御説明いたします。
配付物件名一覧表3番、平成30年度補正予算案説明書の111ページをお開きください。
歳出科目、警察活動費に関しまして、G20愛媛・松山労働雇用大臣会合警備準備費650万3,000円の補正予算を計上させていただいております。これは、来年9月に開催されるG20愛媛・松山労働雇用大臣会合の開催に伴う警備の準備を計画的に進めるため、警備計画書の策定や各種基礎調査等に必要な経費を計上したものであります。
表の下段にありますとおり、今回の補正予算額を合わせますと、災害復旧費を含めた平成30年度の予算の総額は、323億1,962万1,000円となっております。
続きまして、定第120号議案宇和島警察署庁舎新築工事の請負契約の締結について御説明いたします。
配付物件名一覧表2番、愛媛県議会定例会議案第102号から126号の61ページをお開きください。
これは、宇和島警察署庁舎新築工事の請負契約を締結するものであります。本件工事につきましては、入札後審査型一般競争入札で行う簡易型総合評価落札方式による案件で、2JVの入札参加資格を審査した結果、1JVには入札参加資格がないことが確認され、入札が無効となりましたので、7月13日の開札時には、宮田・村上・山本共同企業体、1JVのみの入札参加となりました。
このため、同JVについて入札価格のほか、簡易な施工計画、施工能力、配置予定技術者、地理的要件、地域貢献度などにより評価値の算定を行った結果、同JVを落札者として決定し、8月22日付で仮契約を締結したところであります。
なお、落札金額は9億4,500万円となっております。
説明は以上のとおりであります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○(
首席監察官) 専決処分であります損害賠償請求の訴えの提起について御報告させていただきます。
配付物件名一覧表の2番、愛媛県議会定例会議案第102号から第126号の177ページ及び179ページを御参照ください。
177ページの定第126
号議案専決処分の承認についてでございますが、179ページに記載しておりますとおり、訴訟の相手方である反訴被告は、伊予郡砥部町の〇〇〇〇〇さん、請求の趣旨は、1、反訴被告は、反訴原告に対し、金162万1,813円及びこれに対する平成29年7月5日から支払い済みまでの年5分の割合による金員を支払え、2、訴訟費用は反訴被告の負担とするとの判決並びに第1項について、仮執行の宣言を求めるものでございます。
本件は、平成29年7月5日、松山市の天山交差点において赤色灯を点灯させ、サイレンを吹鳴させた緊急自動車として、パトカーでもめごと現場へ臨場中の職員が赤色信号で交差点に進入した際、交差点安全進行義務及び緊急自動車避譲義務のある相手方が漫然と青色信号で交差点に進入したことにより発生した出会い頭の交通事故について、県がパトカーの損害賠償を求めるため、訴えを提起したものであります。
なお、本件交通事故をめぐっては、パトカー加入のJA共済と相手方との示談交渉が決裂しましたことから、本年2月、相手方が損害賠償を求め提訴しており、現在係争中でございます。
本来ですと、県議会の議決をいただいてから訴えを提起すべきところでございますが、訴訟の進行上、早急に反訴状を裁判所に提出する必要がありましたことから、本年8月9日に地方自治法第179条第1項の規定により、知事の専決処分をいただきましたので、同条第3項の規定により御報告いたしますとともに、本件処分を承認していただきますようお願い申し上げます。
続きまして、自動車交通事故による損害賠償の額を定めることについて御報告をさせていただきます。
先ほどの資料195ページ及び197ページを御参照ください。
195ページの報告第16号専決処分の報告についてでございますが、197ページに記載しておりますとおり、損害賠償の額は2万5,102円で、賠償の相手方は新居浜市〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇さんでございます。
本件は、本年5月11日、新居浜市郷2丁目の県道上において、捜査車両で捜査用務中の職員が片道2車線道路の第2車線を直進中、左方の狭路から進行してきた相手方が安全確認を怠り、右折進入したことにより当方が回避措置をとる間もなく衝突した交通事故による損害賠償でございます。
なお、本件事故は示談が成立しており、過失割合につきましては、県警が10%、相手方が90%で、相手方からは53万5,500円の賠償を得ております。
本件事故の損害賠償の額を定めるため、本年8月23日に地方自治法第180条第1項の規定により、知事の専決処分をいただきましたので、同条第2項の規定により御報告いたします。
今後もより一層、警察職員による公用車の交通事故防止に努めてまいりたいと思います。
以上で報告を終わります。
○(
古川拓哉委員長) 以上で理事者の説明が終わりました。
委員の皆さん、議案に関する質疑はありませんか。
○(本宮勇委員) 報告第16号、警察車両の事故の件なんですけれども、割と警察車両についての報告がこういうような形で出てくるんですが、警察車両の場合はどうしても取り締まりとか、緊急出動なんかで事故が起こりやすい状況であることはよくわかるんですけれども、こういった形での事故をできるだけ起こさないように努力をしていただきたいなと思います。そういった中で、警察はよく出てくるんですけれども、県の保有車両というのはかなりあると思うんですがあまり出てこないので、事故がないのかなと思って聞いてみましたら、どうも任意保険に入っているから議会での報告がないんだというような話だったので、ああなるほどなと思ったんです。それで警察の車両もかなり台数があると思うんですけれども、警察車両の任意保険の加入状況というのを教えていただいたらと思います。
○(警務部長) 平成30年9月1日現在で県警が保有する警察車両につきましては、四輪車、二輪車及び原付の合計が1,115台でございます。そのうち事件や交通事故が発生した際に早期臨場するなど、緊急走行の必要がある車両を中心に、パトカーや白バイ等345台が任意保険に加入しているという状況でございます。
○(本宮勇委員) 1,115台あって345台しか入っていない。恐らく県の保有車両というのはほとんど保険に加入しておるんだと思うんですけれども、345台については非常に危険性が高いということで入られておるというようなお話だと思うんですけれども、本来からいうと、民間の方々に任意保険に入るよう進めるべき警察が3割弱しか入っていないというのは、これはいかがなものかなというように思います。入るのは危険度が高いものというのはわかるんですけれども、どうして入らないんですか。
○(警務部長) 全ての警察車両において任意保険に加入すべきとの考え方があることも承知しておりますけれども、費用面のこともございまして、やはり現状必要性の高い車両を優先的に加入している状況でございます。
今後、保険料が高くなり過ぎないように配慮しつつも、任意保険加入台数の増加について検討してまいりたいと考えております。
○(本宮勇委員) これはいろいろ事情があるんでしょうけれども、本部長さん、どうなんですか。愛媛県の状況というのは、全国的に見てもこういう状況なのか、あるいは全国的にはほとんど入っておるのか、その辺がもしわかればお願いします。
○(
警察本部長) 済みません、私も全国を網羅的に調べているわけではありませんが、私の経験に照らしますと、県によって保険の加入というのはまちまちであろうかと思います。恐らく全車両入っている県もあれば、余り入っていない県もあるのかなというふうに思っております。
今、警務部長から答弁したとおり、やはり全部入るのが理想なのかもしれませんが、一方で保険料がかなり高くなるという現実がございますので、そういった点を考えながら危険性が高いものを重点的に入れていって徐々に台数をふやしていくと、保険料が大きくなり過ぎないように考えながらというのが現実的なところかなと考えておるところでございます。
○(本宮勇委員) 全国の状況も入っているところと入っていないところがあるということで、関連して聞いたわけなんですけれども、いずれにしてもできるだけ事故がないように努力をしていただきたいということをお願いして、この質問は終わります。
○(
福田剛委員) 車両に関してなんですけれども、10月から御当地ナンバーというのが開始されまして、愛媛県の車にはみきゃんをあしらったナンバーが交付されています。警察車両にも導入すべきじゃないかという、柔らかい発想というのはいかがかなと思いまして、御意見をください。
○(警務部長) 御指摘のような方策につきましては、効果等も踏まえながら、検討させていただきたいと思います。
○(
川本健太委員) 宇和島署の庁舎新築工事に関してお伺いしたいんですけれども、7月豪雨で大洲署が水につかってしまったということも踏まえて、新しく建てる宇和島署に関しては、そういった危険性がないのかどうかというのをまず一つお伺いしたいのと、あと、大洲署が水につかってしまったということを踏まえて、もともとの予定ではなかったものを取り入れたとか、改善したとか、そういったことが何かあればお聞かせいただきたいんですが。
○(警務部会計課長) 宇和島警察署なんですけれども、平成25年6月に公表されました県の地震被害想定におきまして、宇和島警察署付近は最大で約3mの浸水が想定されており、警察署の耐震化が急がれているところでございます。
新庁舎につきましては、耐震強度を建築基準法による基準の1.25倍にするとともに、非常用発電機を5階建て庁舎の屋上に設置するようにしております。そうすることで浸水による電源喪失を防ぎまして、地震等の災害発生時におきましても、警察機能が維持できる施設にする予定にしております。
地盤につきましても、平成28年度に新庁舎の建設予定地の詳細な地質調査をしておりまして、地盤は大丈夫という調査結果をいただいております。
あともう一つ、大洲警察署の浸水を踏まえた対策なんですけれども、大洲警察署で今回約2m浸水したということもありまして、今後、また、水没して機能喪失になるような可能性がある設備につきましては、高所への設置ができるものがあれば、高所に置くことを検討してまいりたいと考えております。
○(
川本健太委員) 御説明いただいたように、かなり対策もとられておるということで安心はしておるんですけれども、先ほどおっしゃっていただいたように、県民の安心・安全を守る施設の拠点となるところなので、しっかり対策をして機能喪失が起こらないように万全の体制に努めてほしいと思います。要望です。
○(
古川拓哉委員長) ほかにありませんか。
○(
明比昭治委員) 宇和島警察署の入札の関係なんですけれども、説明いただきましたが、企業共同体が2つ、入札をするということで応募があったということですね。そのうち1つは資格がなかったということで、候補が1つになったと。これは随意契約ですか。入札になったんですか。
○(警務部会計課長) 入札です。
○(
明比昭治委員) それで県の入札参加資格を持った業者がもっとあると思うんですね。しかも共同企業体を組まれておるんですから、それなりの組み合わせで、例えば宇和島圏域もありましょうし、八幡浜圏域もありましょうし、入札にする以上は何社か、南予圏域で少なくとも最低3社ぐらいは応じるようなことにすべきじゃないかと思います。1つは資格がなかったということであれば、これは随意契約と同じというような形になるので、それならもう一遍、入札日を変えてやり直すという方法もあったんではないかなという気もするんですけれども、今回の入札は、一般の土木事業も含めて入札のあり方として特殊ではない、当たり前なんよということなのか。その点はどうなんでしょうね。
○(警務部会計課長) 入札参加資格がないことが確認された1JVを含めまして、参加業者数は2JVでした。具体的な理由はわかりませんけれども、人件費ですとか、建築資材の高騰などありまして、他の応札可能業者は予定価格内での請負が困難であると判断したものではないかと思っております。
ただし、代表者の入札参加資格を有するものが県内23社の中で、南予地方局管内が4社、そのうち3社が代表者及び構成員として参加しておりますので、参加業者が少なかったとは考えてはいないところでございます。
本件工事の落札者の決定方法は、施工計画型の簡易型総合評価落札方式を採用しておりまして、入札参加業者は施工計画の作成が必要となります。しかしながら、
失格となった1JVにつきましては、作成した施工計画を提出した際に、条件となるファイル形式を満たしていなかったということで、入札参加資格がないものと認められまして、入札書を無効としたというところでございます。
今回の入札の注意事項の中に、ファイル形式に係る要件を満たさない提出があった場合は無効とするとしておりましたので、他の応募者の公平性にも鑑みまして、無効とさせていただいたものでございます。
○(
明比昭治委員) 南予でたまたま業者が少ないということもあるんでしょうけれども、これは県の事業ですから、南予に限らず他地域の業者の応募をもらうという方法も取り入れて、もうちょっと業者をふやして意味がある入札になるようにすべきであると思います。県内経済の活性化のためにも中予であったり、東予であったり、希望があれば応じてもらうという方法もとれると思いますから、こういう時世で皆さん大変な御苦労をいただいておる中で、経済活力を高めるためにも業者にいろんな機会を与えるということで、これからまだ何カ所か警察の官舎建てかえも出てきますけれども、十分配慮した入札方法を今後検討いただきたいと思います。これは要望しておきます。
○(
古川拓哉委員長) ほかに何かありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○(
古川拓哉委員長) それでは、せっかくの機会ですので、所管事項も含めて質問はありませんか。
○(
福田剛委員) 先般、職員の採用で障がい者の雇用が注目されまして、公務員の
法定雇用率に達していなかったというのがいろいろ出ていまして、愛媛県でもそういうふうな報道等があります。愛媛県警ではどうだったのかというのがちょっと気になりまして、おわかりになれば教えていただければと思います。
○(警務部長) 愛媛県警察におきましては、昨年度の障がい者の
法定雇用率が2.3%でございまして、10人の雇用が必要でありましたところ、平成29年11月1日現在で12人を雇用しておりますので、実雇用率は約2.73%でございます。したがいまして、
法定雇用率を上回っているという状況でございます。
本年度も身体に障がいのある方を対象とした警察事務の採用候補者試験を実施する予定でございまして、引き続き障がい者の雇用促進に努めてまいりたいと考えております。
○(
福田剛委員) ありがとうございます。
法定雇用率をオーバーしていたから特に発表はされなかったと理解はしているんですけれども、その中で、障がい者手帳をお持ちの方でいわゆる身体、肢体が不自由な方だけなのか、それとも精神障がいの手帳を持たれている方も採用されていらっしゃるのか、そのあたりはいかがでしょうか。
○(警務部長) 身体障がい者、知的障がい者及び精神障がい者のうち、愛媛県警察において雇用している障がい者は全て身体障がい者でございます。
○(
福田剛委員) 身体障がい者以外でも、知的や精神障がい者もお仕事をしたいという意欲のある方が必ずいらっしゃるはずなので、もともと採用自体に門戸が開かれていないのであれば開いてもらいたいですし、そういうふうな方々もお仕事はできるんじゃないのかなと思っていますが、そのあたりの御意見が聞けるとうれしいです。
○(警務部長) 精神障がい者や知的障がい者を対象とした採用候補者試験につきましては、今後、検討してまいりたいと考えております。
○(
川本健太委員) 私からは、児童虐待事案の対応状況についてお伺いしたいんですけれども、一義的には児童相談所で対応するものかなと認識はしておるんですけれども、いろんな問題が出る中で関係機関との連携というところで、県警の方にも協力の要請があったり、対応したりすることがあろうかと思います。
テレビや新聞を見ておりますと、東京都目黒区の女児虐待死事件のことが報道されておりまして、県民もかなり注目しているんじゃないかと思っています。そういった中で、幼い命が奪われるようなことが起こらないように、しっかり連携をとって進めていっていただきたいと思っているんですけれども、県警が平成29年中に認知した児童虐待事案の状況、また、それを認知した場合の措置についてお伺いしたいんですが。
○(
生活安全部長) 県警において、平成29年中、児童虐待事案として386件を認知して対応しております。369人を児童相談所へ通告し、7件8人を傷害などで検挙しております。児童通告した369人の態様別は、心理的虐待が221人の59.9%、身体的虐待が90人の24.4%、ネグレクトが54人の14.6%、性的虐待が4人の1.1%となっており、心理的虐待が約6割で最も多い状況となっております。
児童虐待事案は、家庭内の閉鎖された場所で身近な者により行われることから潜在化しやすく、被害児童の早期発見、安全確認及び安全確保を最優先とした迅速・的確な対応が必要であります。
このため県警では、相談、通報などにより児童虐待事案を認知した場合には、直ちに現場臨場し、警察職員による児童の安全確認と児童の保護、あるいは迅速な事件化判断と捜査の徹底に努めるとともに、認知した事案は全て児童相談所へ情報提供を行うなど、関係機関との情報共有を図っているところでございます。
○(
川本健太委員) 御説明いただいた中で、身体的な虐待であったり、心理的な虐待であったりということで、警察に連絡があったものに関しては児童相談所に必ず連絡をしていくということだったんですけれども、児童相談所から援助要請がある場合というのはどういったものが多いのか。また、近年の傾向としてこういったものがふえているとか、こういったものが減っているとか、そういった状況を教えていただきたいんですが。
○(
生活安全部長) 児童相談所からの援助要請についての御質問ですが、児童相談所から警察に対して行われる援助要請は、児童虐待防止法に基づいて児童相談所が行う児童の安全確認、一時保護、立ち入り調査、臨検、捜索に際して、保護者または第三者から物理的、その他の手段による抵抗を受けるおそれがある、現に児童が虐待されているなど、児童相談所の職員だけでは職務執行が困難である場合に、警察署長に対して援助要請ができることとされております。
本県では、本年及び過去3年間に児童相談所から、平成30年8月末で3件、平成29年中はゼロ、平成28年中は7件、平成27年中は2件の計12件の援助要請を受けております。援助の理由は、児童の安全確認、一時保護に関するものが11件ということで、ほとんどを占めております。立ち入り調査に関するものが1件となっており、いずれも管轄署の警察職員が現場に同行して必要な支援を行っている状況であります。
○(
川本健太委員) これまで12件対応したということで、意外と少ないなというのが率直な感想なんですけれども、もちろん要請を受けての対応なので、こちら側でどうこうという話ではないのかもしれないんですけれども、今の数字を聞くと、もしかしたら、本来であれば警察に通報しておった方がよかったなというようなこともあるんじゃないかなと思いますので、これまで以上に関係機関の連携を強めていただいて、早期発見、早期対応をぜひよろしくお願いします。要望です。
○(
古川拓哉委員長) ほかにありませんか。
○(
明比昭治委員) 6月議会のときに申し上げたけれども、6月のときは富山市で交番襲撃事件があって、この9月にも仙台市で交番襲撃事件があったということで、これも報道されると、模倣犯みたいにそういうようなことが起きる可能性がなきにしもあらずみたいなところがあって、はやると困るんやけれども、警察官や交番が襲撃を受けるという事案にはしっかりと気をつけていただきたいと思うんですが、その後、こういう事案を受けていろんな対策もとられておるんだろうと思いますけれども、愛媛県警ではどういう対策をとられているんですか。
○(
生活安全部長) 本県におきましては、平素から受傷事故、殉職防止についての諸対策に取り組んでいるところでございます。具体的には、日ごろから地域警察官に対しては、常に緊張感及び警戒心を解くことなく勤務をすること、不意に刃物などで襲撃される事案が発生するおそれがあることから、耐刃防護衣などを常時着装すること、出頭人対応や通報現場の臨場などは複数で対応することを基本とすること、応対時には間合いをとって対象者等の動向をしっかり見ることを徹底しております。
さらに、今回の仙台市や富山市の事案を受けまして、全交番の安全設備及び装備資機材の再点検を実施するとともに、全警察署において装備資機材を効果的に活用した殉職受傷防止のための訓練を実施しているところであります。
今後も、富山県及び宮城県の事案を踏まえて、実戦的で活用度の高い教養、訓練を反復実施して、地域警察官の受傷事故防止を図るとともに、県民の安全・安心を確保してまいりたいと考えております。
○(
明比昭治委員) 交番の関係でいうと、何人も勤務しておる大きな交番もあるし、地方へ行ったら、住居も併設してある交番で、家族と一緒に1人で勤務しているところもありますね。そうなると警察官だけではなくて家族も事件に巻き込まれる可能性があるわけですけれども、そういった家族に対する訓練とか、教養とかいうのはちゃんとされておるんですか。
○(
生活安全部長) 1人で勤務するのは、交番ではなくて駐在所のことでございますが、県警では地方の駐在所への赴任は家族帯同を勧めておりまして、家族帯同者が多い状況になっております。家族に対しても、奥さん会議などの機会を通じて、不審者対応要領や通報要領についての教養を実施しているところでございます。
○(
明比昭治委員) これはあってはならぬことで、できるだけないように気を引き締めて、事故のないようしっかりと取り組んでほしいと思います。
○(
古川拓哉委員長) 要望でいいですね。
○(本宮勇委員) 交通事故の関係でお伺いしたいんですけれども、県内の交通死亡事故は昨年に比べて減少しておるというようなことを聞いておりまして、これは警察もこれまでの事故をいろいろ分析してみて、いろいろな対応をしていただいておるからこそ減少しているんだろうと思うんですけれども、交通死亡事故を抑制するためにどういった
取り組みをされておるのか、お伺いしたいと思います。
○(交通部長) 現在、警察におきまして、県民の皆様の安全・安心を確保するために、特に交通事故防止について重点的な
取り組みを推進しております。その前段といたしまして、本県の交通事故の特徴でございますが、全国の平均に比べますと、交通事故に占める致死率が高いという構造的な要因が判明しております。特に歩行者が横断中の死亡事故が多く、また、車の衝突時の速度が早いということが分析結果から出ておりまして、現在、その抑止に向けた対策を重点的に取り組んでいるところでございます。
具体的に申し上げますと、幹線道路における速度取り締まりと車両に対する速度抑制対策並びに歩行者に対する反射材の着用や安全な横断の方法についての指導など、車と歩行者の両面での対策を講じております。
さらに、分析結果で季節的な要因というのがございまして、7月から9月の夏場には早朝に、また、10月から年末にかけましては薄暮期に事故が多発するということが判明しておりますので、これらの時間帯にシフトした対策を講じていくことになります。
委員御指摘のとおり、9月末現在の県内の交通事故の死者数は35人で、昨年の同じ時期と比べてマイナス22人ということで、これも現在の対策が一定の成果を上げているものと認識しているところでございます。
今後も引き続きまして、交通事故分析に基づきまして、効果のある対策を重点的に取り組んでまいりたいと考えております。
○(本宮勇委員) できるだけ死亡事故がないように御努力をいただきたいと思うんですけれども、幾ら警察が努力してもなかなか事故をなくすることはできないです。以前から言っているんですけれども、ある県では、交通安全施設を整備することによって事故が減少しているというようなことを聞いたことがありまして、そういった意味で愛媛県も2年間かけて交通安全施設を整備する予算をとって取り組んでいただいておりますけれども、その
取り組み状況も報告いただければと思うんですが、よろしいでしょうか。
○(交通部長) 交通安全施設の整備につきましては、今年度、緊急対策事業ということで御承認をいただきました。その経緯としましては、平成29年中の人口10万人当たりの交通死亡者数の都道府県別順位が、愛媛県はワースト2位と非常に深刻な状態であったことを踏まえまして、交通死亡事故抑止対策としまして、警察本部並びに県土木部が連携して交通安全施設を整備するということで予算を承認していただいたところでございます。具体的には、今年度、県警と県土木部の合計で約2億3,300万円の交通安全施設整備費用を新たに予算措置しております。そのうち県警分としましては、夜、車のライトで横断歩道が光って立体的によく見える高輝度化対応した横断歩道の整備、これを約1,100本、そして追い越ししたらだめだという道路の真ん中にあります黄色の標示でございますが、これの高輝度化を約18キロ、そして一時停止のとまれという文字、これは図示標示と申しておりますが、これの高輝度化を約3,400個、あと、自発光式の標識や交差点鋲などを整備することとしております。
具体的なスケジュールとしましては、本年度分は既に入札も完了しておりまして、10月中に県土木部の関連予算分も含めまして、完了する予定となっております。
また、来年度分も御承認いただいておりますので、引き続きまして交通死亡事故の抑止に資する対策を講じていきたいと考えております。
○(本宮勇委員) ありがとうございます。
関連してもう一点お伺いしたいんですけれども、信号機を設置してほしいという要望が結構あって、なかなか順番が回ってこないので設置できないとか、予算の関係もあってというのがよくあるんですけれども、今、県警への申し込みがどの程度あって、対応し切れていない数がどの程度あるのか、もしわかれば教えていただきたい。
○(交通部長) 県民の皆様から信号機を設置してほしいということでの御要望はいろんな場面でいただいております。その中で現地調査したところ、実際は一時停止規制や他の交通規制で対応できるところや、また、信号機を設置するスペースや、横断歩道を伴うものでございましたら、歩行者が滞留する歩行者だまりが確保できないなどの構造的な原因があるところにつきましては、道路管理者と協議をして対応しているところでございます。年間で平均しますと二十数件の御要望がございまして、その中で可能なところにつきましては、順次計画を立てまして整備をさせていただいているところでございます。構造的な問題とか、また、他の交通規制でも大丈夫だという判断の中で、御要望の信号機設置にお応えできないところもあると思いますが、引き続き整備に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○(
川本健太委員) 事故の話も多かったので関連してですけれども、先ほど県警が所有している車が1,115台というお話がありましたけれども、私の記憶している限りでは、パトカーにはビデオカメラを積んで前方が映るようにしていると思うんですけれども、最近、一般の車でもドライブレコーダーというのが結構広まってきていると思います。
先ほどの事故のことに関しても、双方の言い分がきっちりかみ合えばスムーズに済むかと思うんですけれども、いや、そうじゃないというような話はよくあると思います。そういったことでドライブレコーダーがついているか、ついていないかというのを聞いたことがなかったので、所有している車のうちどれぐらいの割合でついているのか、もしわかれば教えていただきたいんですが。
○(警務部長) ただいま詳細な数字を持ち合わせていませんが、パトカーにつきましては、全て搭載しております。
○(
川本健太委員) パトカー以外はついていないということですか。
○(警務部長) 搭載されていない車両につきましては、これから検討ということです。
○(
川本健太委員) これから検討ということなので、運転される方の意識にも変化が出るんじゃないのかなと思うので、ぜひ前向きに検討していただけたらと思います。要望です。
○(
明比昭治委員) 久しぶりに警察を所管する委員会に入って、私も15年ぐらい前にいろいろ検討させてもろうたことがあるんですけれども、愛媛県警の職員数のことです。去年は国体があり、いろんな警備もあった。今、交通の問題も出ましたけれども、交通安全でも大変御苦労いただいておって、アンダー50運動もしておる。また、来年はG20の関係もある。いろんな災害も最近多くなったことから、警察官の要員について検討も必要なんではないか。警察職員の数については、面積であったり、人口であったり、いろいろ尺度はあるでしょうが、全国的な尺度で比べてみるともう少しふえたほうがよいとか、足りていないとか、愛媛県の現状としてはどんな状況ですか。
○(警務部長) 愛媛県の警察官の人員につきましては、全国規模で比べまして1人当たりの負担率あるいは世帯当たり負担率というものが比較的高うございますので、今後、関係部局とも協議しながら増員に努めてまいりたいと考えております。
○(
明比昭治委員) 1人当たりの負担率が高いということは足りないということですよね。四国の中でも愛媛県が非常に少ない。面積が広いからというのもありますけれども、負担率が高いというのは過去にもずっとありましたね。そういう意味で警察官の配置を満たしていくための予算を頑張って獲得するようなことに取り組んでいかなきゃいかぬだろうと思っています。愛媛県出身の国家公安委員長も誕生しましたから、そのあたりをしっかりと訴えてもらって、安全・安心を肌で感じる愛媛県警というのを築いていかないかぬのですから、そういう意味で遠慮せずに必要なものは必要というふうにしっかり取り組んでいただくようお願いしたいと思います。
先ほどの警察車両の事故では、保険料が高いから保険に入っていないというのは恥ずかしいことでしょう。一般の人だってリスク回避のためにいかに努力するか、社会人として当たり前のことです。警察車両もいろんな人が乗るじゃないですか。1人が自分の車で運転するのは、なれた運転になりますが、入れかわり立ちかわりいろんな人が乗るんですから、そういう意味でいうと危険度が高いと思います。それを運転しておった人が事故にあってつらい思いをするようなことのないように、安心して職務を遂行できるという体制づくりも大事なことだと思うんですよ。そのあたりしっかりと必要なものは必要ということを、予算要求についても、人員の要求についても、積極的に取り組んでもらうように、これは全体としてお願いをしておきたいと思います。
○(
古川拓哉委員長) 要望ということでよろしいですか。
ほかに質問はありませんか。
○(
大西渡委員) 交通事故の話が出たので質問させてもらいたいんですが、警察職員の一般国道や県道での事故は、事故を起こした人にマイナス点がつきますよね。警察署内で当たったりするのは、あれも交通事故というんですか。それはどのぐらいあるんですか。
○(
古川拓哉委員長) 職員の事故に関する数ということですね。
○(
大西渡委員) そうです。
○(
首席監察官) 警察職員の交通事故に関しては一般人と同様に行政処分なり、送致なりはしております。ことしの8月末現在ですけれども、警察職員の公務中の交通事故は58件発生しております。
○(
大西渡委員) それは例えば県警本部の地下の駐車場とかも含めて58件ですか。一般の道路だけですか。
○(
首席監察官) 駐車場とかの警察施設内も、一般道路も含めて58件ということでございます。
○(
大西渡委員) 一般道路じゃないところも含めてですね。それで、当てた本人にはペナルティーがあるんですか。我々が一般道路でやるとマイナス点がずっとついて免許取り消しとかあるでしょう。警察官はどうですか。
○(
首席監察官) 事故を起こした職員につきましては、一般人と同様に個々の事故形態とか、過失割合とか、損害の程度等を考慮して懲戒処分を含めて監督上の措置といった内容の処分を行っておりますし、公安委員会による行政処分も一般人と同じように受けております。
○(
大西渡委員) 安心しました。
ちょっと話が飛ぶんですけれども、ことしの3月ですか、東京都目黒区で船戸結愛ちゃんの虐待死があったでしょう。こういうふうな命にかかわるような問題が起きたときは、県警として通報がなくても部署で会議を開くとか、そういうふうなこともやっておられるんですか。
○(
生活安全部長) そういう虐待事案がありましたら、事件になるものについては当然事件処理をいたしますし、先ほども言いましたように、とにかく警察職員を現場に派遣して児童の安全をまず確保することと、それと緊急時とか夜間に迅速に対応できるように児童相談所や市町との連携もしっかりとっております。また、そういう事案があった後、どこに問題があったかということも当然検討いたします。
○(
大西渡委員) ありがとうございました。
○(
古川拓哉委員長) ほかに質問はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○(
古川拓哉委員長) それでは、質疑等もないようですので、採決を行います。
定第100号議案平成30年度愛媛県一般会計補正予算(第5号)中、歳出第9款を議題とし、本件を原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
古川拓哉委員長) 全員挙手と認めます。
よって、定第100号議案は原案のとおり可決決定いたしました。
次に、定第120号議案宇和島警察署庁舎新築工事の請負契約の締結についてを議題とし、本件を原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
古川拓哉委員長) 全員挙手と認めます。
よって、定第120号議案は原案のとおり可決決定いたしました。
次に、定第126
号議案専決処分の承認について(損害賠償請求の訴え(反訴)の提起について)を議題とし、本件を承認することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
古川拓哉委員長) 全員挙手と認めます。
よって、定第126号議案は承認することに決定いたしました。
以上で、当委員会に付託されました議案の審査は全て終了いたしました。
なお、委員長報告につきましては、私に一任いただくことで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
古川拓哉委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。
次に、閉会中の継続調査承認要求についてであります。
お手元にお配りしております要求書を提出することで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
古川拓哉委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。
次に、さきの正副委員長会議において決定及び報告されました主な事項について申し上げます。
まず、閉会中の委員会の日程ですが、常任委員会は10月23日火曜日午前10時から一斉開催とし、決算特別委員会を除く4特別委員会は、地方創生・産業基盤強化特別委員会が10月22日月曜日午前10時から、エネルギー・危機管理対策特別委員会が10月24日水曜日午前10時から、行政改革・地方分権特別委員会が10月26日金曜日午前10時から、少子高齢化・人口問題調査特別委員会が10月25日木曜日午後1時から開催することが決定されました。
また、決算特別委員会については、10月29日月曜日午前10時から、普通会計及び企業会計の総括審査並びに前年度の審査過程で出された主な意見への対応状況報告と質疑、10月31日水曜日午前10時から常任委員会を一斉開催し部局別決算調査、11月22日木曜日午前10時から審査、現地視察、採決の日程で開催する。
なお、現地視察については、現地の有無を含め、委員長に一任となったことが報告されました。
次に、常任委員会の県外視察についてですが、当初7月下旬の実施が決定していた県外視察は、直前に
豪雨災害が発生したことに伴い延期しておりましたが、復旧・復興も進んできていることから、改めて日程の調整を行い、来年1月15日火曜日から18日金曜日の間に2泊3日の日程で実施することが決定されました。視察先や日程等詳細につきましては、私に一任願うことで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
古川拓哉委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。
内容が固まり次第、御連絡を申し上げますので、委員の皆様の御参加をお願いいたします。
正副委員長会議での主な決定事項等は以上であります。
以上をもちまして、
スポーツ文教警察委員会を閉会いたします。
午後1時58分 閉会...